
東海道程ヶ谷
とうかいどうほどがや
作品解説
保土ヶ谷宿-戸塚宿を行き交う旅人が描かれています。急坂をこれから登る人、急坂を下ってきて履物の紐を結んでいる籠屋など様々な人々がいます。
描かれた場所
神奈川県横浜市戸塚区平戸町
保土ヶ谷という作品名ではありますが、現在は戸塚区にある「品濃坂」が有力です。
東海道の宿場、保土ヶ谷宿-戸塚宿の間は急坂で江戸方面保土ヶ谷へ向かう旅人は上り、江戸から来る人にとってはちょうど1日で到着する戸塚宿の一歩手前の下り坂の場所でした。
品濃坂にある標柱には写真がありグーグルマップでも見ることができます(Google Map)。この写真は松の木々がちょうど本図と同じように植えられており、当時を感じられるようです。
余談ですが、江戸以前は果樹が植えられていた場所は、幕府が松に植え替えたという説があります。
現在の眺め
戸塚区にある品濃坂です。
中央付近にある坂の説明が書いてある標柱の写真には、明治の頃の品濃坂が写されています。
関連する絵図
坂を行き交う人々は『甲州犬目峠』『甲州三嶌越』があります。甲州三嶌越は、箱根の難所を越える画です。
富嶽三十六景一覧

01 神奈川沖浪裏

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11 相州七里濵

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14 甲州石班澤

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38 従千住花街眺望ノ不二

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43 東海道金谷ノ不二

44 相州仲原

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46 諸人登山