
礫川雪ノ且
こいしかわゆきのあした
作品解説
小石川にある眺望の良い小高い丘の上にある茶屋から富士山を望む画です。
描かれた場所
東京都小石川
『北斎 富嶽三十六景』日野原健司編によると、この画が描かれた場所は、文京区小石川にある牛天神北野神社からの絵だろうと記載されています。
この地は富士山を望む西側が崖の高台になっていて、ストリートビュー(下に掲載)をみると、現在その方向には急な石段があり、確かに当時は崖だったと思われます。
当時、この地には茶屋が並んでいたようで、その茶屋からの富士山を見る人々の画を北斎は描いたのだと思われます。
現在の眺め
牛天神北野神社の石段の上から。現在は木々や建物が多く見えませんが、江戸時代は富士山が綺麗に見えていたのかもしれません。
関連する絵図
お茶屋から眺める人々は『東海道吉田』物見台から眺める人々は『五百らかん寺さざゐどう』
があります。
富嶽三十六景一覧

01 神奈川沖浪裏

02 凱風快晴

03 山下白雨

04 深川万年橋下

05 尾州不二見原

06 甲州犬目峠

07 武州千住

08 青山圓座松

09 東都駿臺

10 武州玉川

11 相州七里濵

12 武陽佃嶌

13 常州牛堀

14 甲州石班澤

15 信州諏訪湖

16 遠江山中

17 甲州三嶌越

18 駿州江尻

19 東都浅艸本願寺

20 相州梅澤左(相州梅澤庄)

21 下目黒

22 上総ノ海路

23 登戸浦

24 東海道吉田

25 礫川雪ノ且

26 御厩川岸より両國橋夕陽見

27 東海道江尻田子の浦略図

28 相州江嶌

29 江戸日本橋

30 江都駿河町三井見世略圖

31 相州箱根湖水

32 甲州三坂水面

33 穏田の水車

34 東海道程ヶ谷

35 隅田川関屋里

36 五百らかん寺さざゐどう

37 身延川裏不二

38 従千住花街眺望ノ不二

39 駿州片倉茶園ノ不二

40 東海道品川御殿山ノ不二

41 甲州伊沢暁

42 本所立川

43 東海道金谷ノ不二

44 相州仲原

45 駿州大野新田

46 諸人登山